今度は首都バンコクと近県に非常事態宣言発令
パタヤに非常事態宣言を出したアピシット首相は6時間後にパタヤの非常事態宣言を解除と思いきや、バンコクに戻ってきた赤服「スア・デ-ン」が今度はバンコクの内務省に突撃。
中にいたアピシット首相は車で逃げ難を逃れたがタクシン派は首相の車列近くで空に向け発砲したため一時騒然となった。また、タイ警察は12日午前、デモを呼びかけたタクシン派の市民団体「反独裁民主戦線」の幹部を扇動罪などで逮捕した。民主戦線側は、直ちに釈放するよう要求。受け入れられなければ、タイ全土に抗議行動を拡大するとしており、緊張が高まっている。
アピシット首相は12日のテレビ演説で、「政府は暴力行為を避けるために努力してきたが、反対派は抗議行動を拡大し、違法行為を働いている」として、事態の沈静化のため、非常事態を宣言すると説明した。地元紙バンコク・ポスト12日、1面の社説で、ASEAN関連の会議が中止に追い込まれたことについて「昨日はわが国にとって屈辱的な日だった」として、アピシット政権はバンコクとパタヤでの不手際を非難していた。タクシン派は、「アピシット政権は、民主的な手続きで誕生したわけでなく、正当性がない」として、ASEAN関連の会議を主催する資格はないと主張。解散・総選挙を直ちに行うよう要求し、受け入れられない場合は、今後もバンコクを中心に抗議デモを続けるとしていた。
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